バンプ地獄ディスクレビュー①〜FLAME VEIN前編〜
2日続けて投稿してごめんね。今日も僕です。
せっかくいい場所をもらえたので、シリーズものでディスクレビューをしたいなと思いまして、連載するなら大好きが溢れ落ちるくらいの音楽じゃないと厳しいな、と思いまして。
"BUMP OF CHICKEN地獄ディスクレビュー"
を始めます。
《よくある質問》
Q.バンプ地獄ディスクレビューってなんだ?
A.バンプが宇宙一好き!と多方面で目を輝かせながら語り失笑を買っている悲しき青年が、"俺は笑わねえ!!"って言ってくれるジャンプ漫画の主人公みたいなあなた達に向けて、音楽的な側面、当時のメンバーの精神的な側面など偏った見地から本気でバンプの良さを勝手にプロモーションする企画です。ほらねまたバカにして笑ったよね。
前置きはこんなところで終わらせて、早速本編始めます。いくぜっっっっ!!
BUMP OF CHICKENのファーストミニアルバム。タイトルから地獄。《炎の静脈》って。アホか。静と動ってか。どの層に向けてんだ。ちなみに発売時の帯には《情熱は約束を守る》と書かれている。ちょっと横になるわ。†厨二†成分が強すぎる。
レコーディングは全曲合わせて丸2日で終えたらしい。通りでギターの音が聞いたことないくらい荒い。泥臭い。めちゃくちゃ良い。
のっけからフロントマン藤原基央の厨二魔法を喰らい続けて少しグロッキーだが曲毎のレビューに移る。
【ガラスのブルース】
公式なPVはあるのだが生憎YouTubeで見当たらなかったので非公式音源を。
英語の綴り間違えたりしてて恥ずかしくなったのかな基央。基央かわいいよ基央。
コード進行やリズム、曲展開は非常にオーソドックスで、いわゆるロックバンド然とした構成の曲である。ギターが3〜4本録音されており、1つの共通のコードを2本のギターに分けて弾いたり、クライマックスへ近づくにつれてリードギターのフレーズが激しくなったりと、近年のバンプの曲にも脈々と受け継がれるアレンジが既にこのころからなされている。
"ガラスの目を持つ猫はあぁ 星になったよ 大きな声も止まったよ…〜"というライブでは観客のソロパートというかなり珍しいアレンジがなされる部分のギターのフレーズ、そして"得意のブルースも聴けないね"の部分のベースのフレーズを注意深く聴いてほしい。絶妙なもっさり感のある3連符のベースが全俺の涙を誘うのだ。
メンバー全員16歳の時の作品。もしこのアレンジを16歳の時にやってたならヤバイ。早熟すぎる。俺なんか16の時プリキュア観て泣いてたぞ。
ちなみにこの曲は発表から20年以上経った今もライブでの定番曲になっている。
39歳藤原基央「ガラスの目をしたネコは唄うヨ☆」
21歳オレ「うぇぇ…グスン…はぅぅ…」
という地獄絵図が見られるのでバンプのライブはおススメ。
【くだらない唄】
アルバム2曲め。音源は無い。今すぐブラウザバック押してiTunesで買うかTSUTAYAに行け。
流麗なアルペジオから始まるミドルテンポのナンバー。全くの余談だが藤原基央がアジカンのボーカルである後藤正文と対談した際、"俺ね、Cコードが嫌いなの。(アコギでCコードを弾きながら)偽善者っぽい。"と宣っていたがこの曲はCコードがもりもり盛りだくさんである。
"くだらない"とタイトルにある通り、歌詞は取り留めもない色恋が題材である。そんな平凡なはずの恋の歌を非凡たらしめるもの、それこそが藤原基央の紡ぎ出す詞である。
まず冒頭の
"得意の絵を描いてあげる 僕の右手と水彩絵の具で"
という詞に着目したい。
"絵"を後述する『アナタ』にプレゼントしよう、という趣旨の一節であれば、水彩絵の具という描写は要らない。更に絵を描くためには手を使わなければならないのだから、僕の右手という表現は余分とも取れる。
しかし、この一見すれば余分とも取れる表現こそ、藤原基央の"映像的/立体的"な詞の世界観を作り上げている。
是非曲を再生しながらこの一節を読んでほしい。どうだろう。『アナタ』の事を思って懸命に絵を描く青年の姿が頭に浮かんで来るのではないだろうか。
次に、
"少しだけ僕は咳をして 最後の一筆に願いを込める 隣でアナタはうつむいて たんぽぽで冠を"
という一節を見ていきたい。
絵がたった今もうすぐ完成するという時に、"僕"はひとつ咳をして意識を集中する。
そんな中、『アナタ』はうつむいて、花飾りを夢中で作る。
そして曲の終盤、なんとも言えない苦い後味を残した歌詞へと終結する。
そんな緊張感を持った歌詞へ同調するように、バンドサウンドもアルペジオとボーカルだけの張りつめた雰囲気に。
何度も言うが20歳そこらでこのアレンジはマジでヤバイ。
さて、文字にして2000文字。前置きが長い上につまらないので興味の薄い人からするとここまで読むのも一苦労だろうし、ここから5曲もオタク丸出しの気色悪い語りが続くとあればいつ自分のLINEを晒されてエッチなワンクリック詐欺のメッセージを送られまくってもおかしくないのでここは前後半に分けさせていただこうと思う。
ここまで読んでくれたジャンプの主人公みたいなアナタ。
如何だっただろうか。
この拙い文でもしあなたがBUMP OF CHICKENというバンドに興味を持ってくれたなら、自己満ブロガー冥利に尽きる。ありがとう。
いつかあなたと鼻息をフガフガ言わせながら愛おしいバンプの曲について語らえる時が来るのを楽しみにしている。
(綺麗に締めたけど続きます。ごめんなさい許してください殴らないでください)
ぼい