TIMES RECORD

音楽好きたちが好きな音楽を好きなようにレコメン。ライトにいきましょう。

ナードマグネットを10代のうちに聴くべき3の理由

人は10代の頃に聴いていた音楽を一生聴き続けると言われている。

個人的にはこの件については50/50だと思う。

たしかにバンプは聴き始めて10年経った今も大好きだしこれからも大好きな自信がある。でも10代の頃聴いてた殆どのバンドの現在を知らない。そんな感じで今も大好きなバンドが半分、今は殆ど興味がないバンドが半分といったところである。

ただ、本当に10代の頃に聴いていた音楽というものは自分という人間を形成するのに多分に影響を及ぼす。

自分の場合、エルレガーデンを中学時代に聴いてたら違う人間性になってただろうなぁと常々思うし、高校時代にハイスタに出会ってなかったら今の自分はないなぁとも思う。

20代以上の皆さんも思い当たる節があるのではないだろうか?

そこで今回は、これからあなたという1人の十代の人間と一緒に人生を過ごしてほしい、とっておきのバンドを紹介したい。(長いから注意。最悪読まなくていいからリンクだけ踏んでくれ)

 

ナードマグネット-C.S.L.

 

ナードマグネット。大阪のパワーポップバンドである。

パワーポップとは基本的には歪んだギターにポップなメロディが乗った爽快感のある音楽のことである。

Motion City SoundtrackWeezer、曲にもよるがアジカンなんかがパワーポップと言われている。

 

上に埋め込んだC.S.L.という曲を聴いて貰えば、一度聴けば覚えてしまうサビメロのポップさや、どこかラフさのあるベース&ギターリフのキャッチーさでパワーポップのなんとなくの感覚は掴んで貰えると思う。

 

では、なぜ10代のうちにナードマグネットを聴け!と言うのか。

ここからはその理由を3つに分けて説明していきたいと思う。

①頑張れとか絶対言わない

今日TVなどで持て囃される"10代応援ソング!" "青春!" "進研ゼミ中学講座!" みたいな曲は、得てして「頑張れ」「頑張ろう」「夢を云々かんぬん」と、似たり寄ったりのテーマに落ち着いている。

だがどうだろう。何処の馬の骨か分からん魂が21gもなさそうな、地面に足ついてなさそうな浮かれ散らした若者が歌う「頑張れ」に誰が励まされるのだろう。まずお前ら地に足つけろ。ドラえもんか?

別に"頑張れ"とひたむきに歌う彼らを乏しめるつもりは毛頭無いのである。"頑張れ"と歌う唄は時に追い風となる。しかし、自分は辛い時に"頑張れ"と手放しに言われても頭を垂れることしかできない。頑張れって言ってくれるのはヒロトだけで良いんだ。

THE BLUE HEARTS - 人にやさしく

 

そんな中ナードマグネットの「僕たちの失敗」を聴いてほしい。

ナードマグネット-僕たちの失敗

 

"こんな筈じゃなかった!!こんな筈じゃなかった!!こんな筈じゃなかった!!こんな筈じゃなかったのになーーーーーーーーーーーーー!!!!!"

どうだろう。なんか笑えてこないです?

テストで赤点取った時、彼女にフラれちゃった時。イヤホンから爆音でこの曲が流れて来ると、少し気持ちが楽になる。そう、ナードマグネットは自分と一緒に地の底まで落ちてくれるのである。

 

ちなみに筆者はこの曲が好きすぎて何か失敗するたびにこの曲がフラッシュバックし、頭の中でミラーボールが回り出して正確な判断が出来なくなる合併症を患った。用法用量は守ろう。

 

②基本的に後ろ向き。それを肯定も否定もしない。

ナードマグネットの楽曲は基本的に後ろ向きである。

ナードマグネット-アフタースクール

 

"わだかまっていたんだよ 胸の奥の方でずっと

ねぇ君もそうなの?嘘だろ?

空回ってしまうよなぁ 大人になったはずなのに

そんな目で見るなよ"

 

"話せないことも 実は結構あって

当たり前だけど時は過ぎていた"

 

"アイドンワナノウ

今さらだよ もう何もかも

さよならを言おう

下校時刻は過ぎてしまったよ"

 

青春とは甘酸っぱいだけではない。ほろ苦いなんて甘いもんじゃない。

真っ黒い青春もここに毅然として存在する。

今まさに高校生、という方にはあまり実感はないだろうが、10代というものはそれだけで価値を持つ。あなたが早く大人になりたいと願った1日は、大人たちの夢枕に立って涙を誘うほどの尊い1日なのである。(なんか聞いたことあるなこの感じ)

この曲とともに、後悔のない日々を過ごして欲しい。そしたら僕らとは違った聴こえ方でこの曲を愛せるだろう。余談だけど間奏のギターソロカッコ良すぎない?

 

 

③とにかく青春

ナードマグネットの歌は青い。

アーティストによって曲の色が変わる、という感覚はおそらくみんなが持っている感覚であるとは思うが、おそらくナードリスナー100人に聞けば95人はナードマグネットは青と答えるのではないだろうか。

日に日に色が薄れて、単なる過去になり行く"青春"を歌うことによって永遠に生かし続ける。そんな執念をこの曲から感じる。

ナードマグネット- Mixtape

 

もしあなたが無類の映画好きならば、この曲を聴いてある映画を思い出すのではないだろうか。

 

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The Perks of Being a Wallflower(邦題:ウォールフラワー)

2010年代を代表する青春映画である。お前らマジで観ろ。次の日友達をめちゃくちゃハグしたくなるから。マジで観ろよ。

歌詞にはこの映画の要素からの多分な影響を感じる。ちなみにボーカル須田氏は超映画好きとしても有名。

余談だがこの映画のエズラ・ミラー(画像右端)は美しすぎて直視できない。

 

 

いかがだろうか。今回は勢いだー!と思ってバババッと書いたら思いの外とっ散らかって読みづらくなってしまった。ごめん。

こんな駄文でナードマグネット諸氏には甚だ申し訳ないが、彼らの音楽のおかげで僕の青春は今もイヤホンの中にあり続ける。

"We are infinite."と本気で言い合える仲間たちと、ナードマグネットの音楽と、あなた達があなた達だけの青春を謳歌することを祈る。

 

※追記)先週発売になった両A面シングルもかなりイけてる。絶対買え。