バンプ地獄ディスクレビュー②〜FLAME VEIN後編〜
「愛が重すぎる」「長くて読みづらい」
「バンプはもう十分知ってる」「顔が濃い」「死ねとまでは言わないが静かにしてほしい」と大好評のBUMP OF CHICKEN地獄ディスクレビュー!!
今回はFLAME VEIN後編だっっ!アゲてけアゲてけ〜〜!
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【アルエ】
アルバム3曲め。
オクターブ奏法がふんだんに使われ、バンプ初期の中でもテンポの速いシンプルなギターロックナンバー。…なはずなんだが、"アルエ"?聞き覚えのない言葉である。というか何語だ。
説明しよう。"アルエ"とは昭和後期・平成生まれの男子(まれに女子も)を中二病のストラグルに叩き落とした恐ろしいテレビアニメ"新世紀エヴァンゲリオン"のヒロインの1人、"綾波レイ【 Rei Ayanami】のイニシャルである、R・Aを繋げて読んだものである。アールエー。アールエ。アルエ。
UZEEEEEEEEEEEEEEEE!!!
KIMEEEEEEEEEEEEEEE!!!
普通にヤバくないすか。何が"怖がらないで素顔を見せてごらんヨ☆"だよ。てめえが1番こええよ。
綾波レイが好きすぎるのは別に構わん。ガチ恋する気持ちもわかる。(俺はアスカ派だからホントはわからん)
曲にしちゃダメだろ。若気も至りすぎると狂気だな。
大事な曲の部分のレビューだが、この曲に関しては正直なところ特筆する部分が無い。"綾波に曲を書きたい!"という気持ちが先走り過ぎた感じ。若さ故の結果ではないだろうか。よし、次。(綾波レイのことを綾波呼びするヤツのなんとも香ばしい感じについての記事は乞うご期待)
【リトルブレイバー】
Dadd9(正しくはC#add9)から始まるベース音の移動を巧みに使ったアルペジオが印象的なミドルナンバー。BPM125前後の、あまり展開に起伏のない構成で曲が進んで行く。
普通ならば少々退屈な構成の曲であるが、ギターソロや随所に散りばめられたリードギターのフレーズがメリハリとなって曲に彩りを持たせている。ギタリスト・藤原基央の面目躍如といったところである。
歌詞の内容は、気づいていないだけで身近な大切な人は勇気をくれる。それに気づけたらもう怖いものはないだろう?というストレートな表現に終始した、初期バンプのみならずバンプの詞の世界観全体から見ても珍しいタッチのものである。これも公式PVが存在するがYouTube上には無かった。藤原基央の足ピョンピョンが可愛いのでDVDポキールを買え。絶対に。
窮地に立たされた自分をどうにか鼓舞して戦う様を、成績が芳しくない野球チームのスラッガーに例えて描いた曲。
"物語の始まりはそう 成す術の無い僕らが主役
白いライト当てられて 期待を背負って
頼むぜ我らがスラッガー
今日はどうした 未だノーヒットノーラン"
という歌詞を読んでもらえれば、野球の知識がある方は違和感を覚えると思う。そう、藤原基央はノーヒットノーランの意味を理解しておらず、⦅凡退が続き出塁・ヒットがない状態⦆と勘違いしているのである。⦅本来は、ピッチャーが相手チームに対してヒットを与えないことを指す。⦆
とんだヘマである。可愛いぞ、藤原基央。
少し琉球ぽさのあるギターリフ(スケール的にも三味線等で使われる音階と相似している)を中心に構成されたこの曲は全体的に難しいプレーはないのでバンプコピバンを志す初心者諸氏にはオススメである。
【とっておきの唄】
あまりに純粋で真っ直ぐで、その揺るぎなさ故に少し目を背けたくなるほどに眩い光を放つラブソング。
"ゆっくりでいいから君が本当に笑って泣けるような2人になろう"
ねぇ基央。どうせ他の女にも言ってんでしょ。ねぇ。こっち向いて。アタシだけを見て。ファサ
という、数年後に見返したら身体中の穴という穴から冷や汗を噴き出して死んでしまうようなアイタタタな妄想の坩堝に女子達を叩き落とす恐ろしい曲である。
これ以上のオイタは筆者の命さえも危険にさらしかねないので控える。
メインリフ、ギターソロ共にマイナーペンタを基調としてメロディアスなフレーズに推移していくパターンのもの。
藤原基央はペンタを崩すフレージングが巧い。前述したリトルブレイバーやガラスのブルースなんかもそうである。
ブルージーな1・3弦を使ったフレーズ(Led Zeppelinのジミー・ペイジなんかがよくやってたフレーズ)の使い所も効果的。さすがである。
【ナイフ】
FLAME VEINラストトラックのナイフ。
BUMP OF CHICKEN-ナイフ
サムネから笑っちゃうね。良いぞ良いぞチャマ
Eコード(正しくはD#)の開放感を上手く使った広がりのあるコードプレイに荘厳なオクターブフレーズが光る。
"僕は今夜旅に出るよ 僕の行きたい場所に行くよ
「小さな頃の唄」を思い出すタメに
胸をはって旅に出るよ 朝の匂いの夢を見るよ
「勇気の出る唄」を思い出すタメに NO REASON"
とあるように、「理由などない。生きているから生きている限り僕は旅を続ける。」といった、リトルブレイバーにも通ずる固い決意を歌った一曲である。
英語のラップ擬きのようなパートは初見では面喰らってしまったが意外と収まりがいい。なんというか、ダサかっこいい。ことにしたい。
この曲はギターソロがピカイチにかっこいいので是非スタジオ録音版を聴いていただきたい。余談ではあるが藤原基央はこの曲のギターソロを全てダウンピッキングで弾く。脳筋野郎かよ。そういうとこ、マジで大好きだよ。(投げキッス)
いかがだろう。もはやレコメンというかファン向けになってしまったことを反省している。次回はもう少しレコメンの体を崩さないように慎重に書こう。
何度も本編中に述べているが、BUMP OF CHICKENの曲は秀逸なギターがその曲の支柱を担うことが多い。フレージングも振り幅が大きく、どんなジャンルのギタリストの琴線にも触れるようなフレーズが存在する。
是非次からはギターに注目してバンプを楽しんでみてもらいたい。
100回聴いても101回目に新しい発見がある、そんなバンドだと僕は思う。